症状別
ランナー膝(腸脛靭帯炎)
膝の外側に痛み
膝の外側が痛くなるスポーツ障害です。膝の外側にある大腿骨外側上顆と呼ばれる骨が出っ張った部分周囲に痛みを生じます。
主な原因は荷重や下肢のねじれと使い過ぎです。
症状が悪化すると、歩行時や安静時にも膝の外側に痛みを感じるようになります。
鵞足炎
膝の曲げ伸ばしに痛み
鵞足(がそく)と呼ばれるひざの内側下方の脛骨の周囲に炎症が生じます。
鵞足炎は膝の屈曲や股関節の内転動作によって負担が繰り返しかかり慢性的な痛みが生じます。
また、アスリートだけでなく変形性膝関節症の人にもよく見られます。
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
すねの内側に痛み
運動時や運動後にすね内側の中央から下方1/3にかけて、ズキズキとした痛みが生じます。
激しい運動を繰り返し行っていると発症しやすいといわれ、中・長距離ランナーやサッカー、バスケットボール選手に多く見られます。
アキレス腱炎・周囲炎
アキレス腱に痛み
アキレス腱に繰り返し負荷がかかることが原因で発症し、運動時、アキレス腱に痛みが生じたり圧痛があります。
足首を動かして圧痛の場所が移動するか確認し、痛みの場所が移動するとアキレス腱炎、移動しなければアキレス腱周囲炎が疑われます。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
肘の外側に痛み
ラケットでボールを打つ際の衝撃が、手首から肘の付け根の腱に伝わり、腱に炎症・痛みを発症させます。
ラケットスポーツや、剣道など他の競技でも発症します。
また、重い調理器具を持つシェフや長時間PCを使用する方、重い物を持つ主婦も発症します。
野球肩(投球障害肩)
肩や上腕に痛み
野球の投球動作のように腕を大きく振る動作を繰り返すスポーツで生じる肩の痛みです。
過度な投球動作が原因となることが多いですが、体幹や股関節の柔軟性不足、肩や肩甲骨周囲の筋力不足、不適切な動作フォームなど、様々な体の要因も絡んでいます。
足首の捻挫
捻挫・肉離れ・膝の痛み
普段の生活ではやらない動きや複雑なステップが多いので足首を捻挫しやすくなります。
肉離れは運動不足の方が久しぶりに運動をしている最中に起こりやすく、常にリズムを取り続けるため膝への負担が多くて痛めやすくなります。
足関節捻挫
捻挫・肉離れ・膝の靱帯損傷
足首を強くひねる、またひねった状態で着地することが原因で靭帯を損傷します。
太ももやふくらはぎに多い肉ばなれは、筋肉が限界を超えて急激に伸ばされるために起こります。
急なストップ動作や方向転換の際、膝をねじることで膝の靱帯損傷が発生します。
転倒時の打撲
打撲による体の痛み
もっとも多い症状はうなじの痛みや熱感、頭重感、悪心、肩こりなどですが、そのほかにも背中や腕の痛み、痺れ、脱力感、めまい、耳鳴り、腰痛などを感じることもあります。
ケガをした直後は頚部の固定や安静を保つことが大切です。
婦人科の問題
無月経、利用可能エネルギー不足、骨粗鬆症
無月経の原因は運動量に見合った食事が摂取出来ていないエネルギー不足と考えられています。
エネルギー不足による低体重や無月経に伴う低エストロゲン状態は、骨量減少や骨粗鬆症の原因となります。
また、疲労骨折のリスクが高まることも明らかになっています。
肋骨の疲労骨折
背中や胸の痛み
何度も過度に体を捻り肋骨の同じ部位にストレスが加えられ続けることにより肋骨が疲労骨折を起こします。
ゴルフのスイングで背中・胸の痛みを感じたら注意してください。
咳やクシャミで痛みが強くなり、骨折しているとその部位に強い圧痛を感じます。
オスグッド病・離断性骨軟骨炎
成長期に起こりやすい症状
オスグッド病は、脛骨結節(お皿の下の骨)が徐々に突出してきて、痛みます。
時には、赤く腫れたり、熱を持ったりします。
離断性骨軟骨炎は、関節の中に軟骨が剥がれ落ちてしまう障害で、関節軟骨の表面に亀裂や変性が生じると疼痛も強くなり、スポーツなどで支障を来します